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48年前、たった72秒だけ観測された信号
1977年、たった72秒だけ観測され、その後一度も再現されなかった、謎の電波信号がある。
「宇宙人からのメッセージかもしれない」。そう語られ続けてきたこの信号について、実は2025年に入ってから、立て続けに新しい研究が発表されている。
Wow!シグナル。この記事では、信号発見の経緯と、これまで唱えられてきた仮説の変遷、そして2025年の最新研究について、時系列を追って解説する。
1977年:オハイオ州立大学が受信した、奇妙な電波
1977年8月15日、アメリカ・オハイオ州立大学が運用する電波望遠鏡「ビッグイヤー」が、地球外知的生命体探査プロジェクト(SETI)の観測中に、宇宙から届いた奇妙な電波を検出した。
信号の発信源は、いて座の方向、球状星団M55の近くと推定されている。この信号は、狭い周波数帯に強く集中しており、水素原子が発する電波の周波数、通称「水素線(21cm線)」に近いものだった。
この帯域は、宇宙空間における背景ノイズが少ないため、地球外文明が恒星間通信に用いる可能性が高いと、以前から理論的に予測されていた周波数帯だった。
解析にあたっていた天文学者、ジェリー・R・エーマンは、記録用紙に印字された異常な数値にあまりに驚き、該当箇所を赤ペンで丸く囲み、余白に「Wow!」と書き込んだ。これが、この信号が「Wow!シグナル」と呼ばれるようになった由来だ。
望遠鏡は信号をおよそ72秒間観測することに成功したが、それ以降、同じ方向を何度観測しても、同様の信号が再び検出されることはなかった。
長年唱えられてきた仮説:彗星説とその否定
この信号の正体をめぐっては、長年、様々な仮説が唱えられてきた。
特に話題になったのが、2017年に提唱された「彗星説」だ。この説は、たまたまその方向を通過していた彗星が発した電波が、Wow!シグナルの正体だったのではないか、というものだった。
しかし、この説は後に否定されている。当時ビッグイヤー電波望遠鏡が観測していた範囲内に、該当するような彗星は実際には存在しなかったことが確認された。さらに、実際に受信された信号が短時間で急激に出現し、消失したという特徴は、彗星が発する電波の性質とも矛盾することが指摘されている。
彗星説が否定されて以降も、この信号の正体は、長らく謎のまま残されてきた。
2025年8月:アレシボ校による再解析
2025年、状況が大きく動く。
プエルトリコ大学アレシボ校の惑星居住可能性研究所で所長を務めるアベル・メンデス氏らの研究チームが、48年前に観測されたデータを、現代の信号解析技術を用いて改めて再調査する研究を行った。
このチームは、天文台が1998年に閉鎖された後も保管され続けていた、未発表のものも含む数十年分のアーカイブデータを、人間による視覚的な補助も交えた光学文字認識(OCR)技術を使って読み込み、最新の信号解析手法で再解析した。
その結果、明らかになったのは、驚くべき事実だった。Wow!シグナルは、これまで考えられていたよりも、実際にはさらに強い信号だった可能性が高いというのだ。
この再解析結果を受けて、研究チームは、信号が地球外の天体を起源としている可能性が高いという結論に、改めて至っている。
「地球外起源」は「宇宙人からの通信」を意味しない
ここで注意しておきたいのは、「地球外起源」という言葉が、必ずしも「知的な地球外生命体が発信した通信」を意味するわけではない、という点だ。
研究チームは、元の観測時に残されていたメモの中に、1977年から1978年にかけて観測された、Wow!シグナルと類似する別の2つの信号(通称「Wow2」「Wow3」)についての記録があったことにも注目した。これらの信号は、星間空間に浮かぶ「低温の水素雲」と関連があることが確認されている。
これらの発見をもとに、研究チームは新たな仮説を提唱している。
Wow!シグナルは、マグネター(超強力な磁場を持つ中性子星)が引き起こすフレアのような、強烈な放射線源によって、低温の水素雲が刺激され、レーザーの電波版とも言える「メーザー」のような強力な電波を放った、「超放射」と呼ばれる自然現象だったのではないか、という仮説だ。
つまりこの説に従えば、Wow!シグナルは、知的な意図を持った通信ではなく、まだ十分に解明されていない、宇宙における自然の物理現象だった可能性がある。
2025年10月:恒星間天体「3I/ATLAS」との関連説
そして2025年10月、さらに新しい動きが起きる。
ハーバード大学の天体物理学者、アヴィ・ローブ教授が、2025年に発見されたばかりの恒星間天体「3I/ATLAS」こそが、Wow!シグナルの発信源だったのではないか、という仮説を新たに発表した。
3I/ATLASは、2025年7月1日、チリのリオ・ウルタドにある小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS)の望遠鏡によって、初めて観測された恒星間天体だ。
ローブ教授の計算によれば、この天体が観測された当時の空における位置は、Wow!シグナルが検出された方向から、赤経で約4度、赤緯で約8度ほどしか離れていない。教授は、この2つの方向が偶然一致する確率は、わずか0.6パーセントほどだと指摘している。
ただし、ここで公平に伝えておくべきことがある。ローブ教授は、以前にも別の恒星間天体「オウムアムア」について、「実は異星人が送り込んだ探査機である可能性がある」という、科学界で大きな議論を呼んだ主張を行ったことで知られる人物でもある。
そのため、今回の3I/ATLASに関する新しい仮説についても、科学界の中では、まだ慎重に受け止められている段階にある。
まとめ
- Wow!シグナルは1977年、オハイオ州立大学の電波望遠鏡が受信した、わずか72秒間だけ観測された謎の強力な電波信号だ
- 2017年に唱えられた彗星起源説は、後の検証で否定されている
- 2025年8月、プエルトリコ大学アレシボ校の研究チームが、48年前のデータを最新技術で再解析し、信号は当初考えられていたよりも強かった可能性が高いことを明らかにした
- この再解析により、信号が地球外の天体を起源とする可能性が高まったが、これは「知的生命体からの通信」であることを直接意味するものではない
- 低温の水素雲がマグネターのフレアなどで刺激され、超放射という自然現象を起こしたのではないかという仮説も提唱されている
- 2025年10月には、ハーバード大学のアヴィ・ローブ教授が、新発見の恒星間天体「3I/ATLAS」が発信源だった可能性を指摘したが、教授の過去の主張の傾向もあり、この説は科学界でまだ慎重に扱われている
48年前に一度だけ観測された、この短い信号。
その正体は、知的な通信かもしれないし、まだ解明されていない自然の天体現象かもしれない。
科学が進歩するほど、答えが一つに絞られていくとは限らない。Wow!シグナルは、研究が進むごとに、むしろ可能性の枝分かれが増えていっている、珍しいタイプの謎なのかもしれない。
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※ 本記事はAIを活用して生成・整理されたコンテンツを含みます。掲載情報は執筆時点のものです。最新情報については各公式サイトをご確認ください。